ウィルス対策としての口腔ケア

2020-08-06

ウィルス対策としての口腔ケア
ウィルス対策としての口腔ケア「口腔ケアとウイルスの感染や重症化には、深い関係があることがわかっている」と朝日新聞 Weekly AERA 2020年7月13日号が伝えていました。
ウィズコロナの時代、口腔ケアを怠ることは単なる口の汚れ以上のリスクが伴います。口のなかが汚れると、感染症にかかったり重症化したりするリスクが上昇することがわかってきたからです。

なぜ、口のなかが汚いとウィルスに感染しやすくなるのか?

神奈川歯科大学副学長の槻木恵一教授は「通常なら、唾液中にある免疫物質がウィルスを取り囲み、粘膜内に侵入しないようにブロックします。そして唾液の自浄作用によって洗い出されます。しかし口腔内に歯周病菌などの病原菌があると、ウイルスの侵入を手助けする「プロテアーゼ」という酵素が出てウイルスが活性化してしまい、感染リスクを高めてしまうのです」と解説しています。


ウィルス対策としての口腔ケアウイルスは口腔内に入るとたんぱく質の受容体と結合しますが、新型コロナを受け入れる受容体とプロテアーゼが、歯肉や舌の上で、混在していることがわかったそうです。
セットで同じ場所にあったということで、7月上旬、槻木教授は、口腔内から新型コロナに感染するリスクがあるという論文を発表しました。

唾液中にある歯周病菌が、ウイルス性感染症の重症化リスクを高めることもわかっていると鶴見大学歯学部の花田信弘教授は話しています。

ではどうすればいいのか。槻木教授は「唾液力」に注目しています。
唾液には自浄作用がありますが、唾液の量は加齢と共に滅少します。唾液の量は食事中によく噛むなど、生活習慣で増やすことができます。
さらに、唾液の分泌量を増やすマッサージも効果的です。「耳下腺、顎下腺、舌下腺と呼ばれる三つの唾液腺を刺激するとよいでしょう。唾液中のlgA(免疫グロブリンA)という抗菌物質が、幅広い病原体に反応して防御することがわかっており、新型コロナの感染予防に有効である可能性があります」と槻木教授は語っていました。

配信 Willmake143

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